黒の教団、記憶にあるのよりもずっといいところでした。
まぁ、はじめに殺されかけましたが・・・
第5夜 1日目
黒の教団で過ごす第一日目
起きると時計を見たが朝の4時。いつもより1時間起きるのが遅かったらしい
クロスにはもっと寝ろと言われ続けていたが昔の習慣が染み付いてしまって直せずにいた
「別に、問題ないからいいんですけど・・・」
ぽつりとつぶやくと、床に足をおろした。が、石でできていたので冷たさにまた足を引っこめた
「スリッパを出しておけばよかったんじゃないか?」
「持ってきていないんですから仕方ありませんよ」
ベットのすぐ横に寝ていたミッシェルからの少しからかい気味な返答にため息をつきながら答え、意を決して足を出した
少し早足でトランクまでいき、ズボンやシャツなどを取り出す
そして、備え付けてあった姿見の前まで行くと、寝癖がついていたので、とりあえず手櫛で梳かした。すると、髪の間に微かに見えた黒いアザ
思わずそのアザを押さえた
兄に受けた呪い。おそらくこれが原因でアクマと判断されたのだろう
私は自分のような過ちを犯す人を減らすようにしなければならない
そのためなら、この身が滅びるまで戦う
クロスからエクソシストの話を初めて聞いた時に誓った
心配そうに見ているミッシェルの頭をなでる
「もう、大丈夫です」
ミッシェルは何も言わずにの手をなめた
教団に来て初めて適合したイノセンスは私の心臓にある
はじめはそれが嫌でしかたがなかった。
ちょうど心臓の上にある、細かな装飾が施してある十字架の刺青。
なんど消そうとしたことか。
だが、私はもう迷わないと決めた。アクマを救済するのが私の宿命。
は白椿を持つとミッシェルを従え部屋から出た。
in(?)教団の外の森
「(ちっ、なんなんだあの野郎!)」
ひとりでイノセンスの「六幻」で素振りをやっているのは長髪パッツンツンデレ男子で有名な神田ユウだ
「(あのあと、あいつを中に入れたらしいしな・・・)」
深くフードをかぶっていて顔は全く分からずかろうじてわかるのは男というだけ
それだけで神田はアクマと認定したわけだ。この単細胞バカが・・・(違ぇよ!by.神田
「くそっ・・・、!!??」
「ちょっと待てぇぇぇええぇぇ!!」
ドッスゥ!!
神田は茂みから出てきた何かに巻き込まれた(哀
「ははははは!!やめろ!!もう駄目だ!!あははははは!!」
「いいえ!まだ許しませんよ!!」
「ほ、本当にもうむ、無理だぁあはははは!!」
まったく、このいたずら狼とことん成敗してやらないと。逃げ出したミッシェルを押し倒し、くすぐりまくっているのはだ
どうしてこんなことをしているのかというと、ことの始まりはミッシェルのちょっとしたいたずらだ
鍛練中に急に後ろから飛びかかってきたのだ
もちろん、は対応しきれず撃沈。したと思ったが、すぐに復活しミッシェルを追いかけてきたのだ
「もう降参か!?」
「もう、しませんからぁああああぁぁぁ!!」
「てめぇら、いい加減どきやがれ!!」
突然響き渡った怒鳴り声に一人と一匹は動きを止め、声のする方向を見た
発生源はミッシェルの下
そこにはミッシェルをどかそうと無駄にやっきになっている神田がいた
「あ、昨日のパッツンさん」
「違ぇよ!つか、会ったことねぇだろ!!」
「失礼な。会ったことくらいあるんだよ。このくそパッツンが」
「てめぇ!テメェブッた斬る・・・・ぞ・・・!?」
「私がしゃべれると知った時の人間の驚いた顔をみることくらい楽しいことはないな!人生唯一の楽しみだ!」
「私といるときは楽しくないんですか!?」
「楽しいが、寝顔を見ているときが一番楽しいな」
「なっ!?」
ミッシェルの爆弾発言に私は硬直。ミッシェル、貴方そんなに変態チックなことを!誰に教えられたんですか!アレンですか!?アレンですね!!(意地でもクロスのせいにしない
と、私がアレンへの恨みを募らせていると、パッツンさん(確定)が正常になった
「そいつは何だ」
「何だって、狼ですよ?見ての通り」
「そんなこと聞いてねぇ」
「イノセンスですよ。イノセンスなら動物がしゃべっててもおかしくないでしょう?それと、私が貴方と会ったのは昨日ですよ?」
「昨日来たやつは男だったじゃねぇか!!」
本当にバカですね。いい加減察してください。私はすっと立ち上がると胸に手をあてた
「ラファエル発動」
そう呟くと、あたりを光が支配した
光が晴れてそこにいたのは一人の男。ウルフカットの髪は肩までしかない
「ラファエル解除」
またが呟くと、もとの姿に戻った
「これで分かりましたか?」
少しからかうようにいうと私は思わず笑ってしまった。すると、パッツンさんはそっぽを向いてしまった。何でですか。何でだコノヤロー(壊
みんなそっぽ向くんですよね。クロスだってアレンだって。そんなに気持ち悪いのか!!(違)
ガーンとうなだれていると、今日最大のミスを指摘された
「お前、それは趣味か?」
「え?何がです?」
「それだ。」
指さされた先を見るとそこには、
隠し忘れた耳と尻尾
「ああぁぁぁああぁぁぁあ!!やっちゃたぁぁぁぁああぁぁぁあ!!!」
クロスといたときはあんまり外行くとき以外隠さなかったから!!
とっさに尻尾を抱え、耳を両手で押さえる
「ええええと、こここれは・・・」
「これは本物だ。」
「ミッシェルゥゥゥウウゥゥゥウ!!」
「いいだろう?あとでどうせバレるんだから」
「それもそうですけど・・・」
できれば隠せるだけ隠したかった。どうせこの人も私のことを軽蔑するんだろう
人は自分と違うと受け入れられない人がたくさんいる。受け入れられる人なんて一握りくら「そうか」・・・え?
「貴方、軽蔑しないんですか?」
「イノセンスを持ってりゃ、少しくらい違うやつだっているぜ」
パ、パッツンさん・・・(涙
私は感動のあまり抱きついた。尻尾が激しく揺れる
「なっ!?おい!!離せ!!」
「あ、すいません!ついうれしくて!!それより友達になったし、名前を教えて下さいませんか?」
「・・・神田ユウだ。」
「私はって言います。やっぱり日本人だったんですね!奇遇ですね、っ!!??」
「ほら、いつまでもイチャついてないでさっさと飯を食いに行くぞ」
文字通りずるずると引っ張られていく。じゃぁ、ユウまたあとで!と本人は平気そうだがはたから見ると喰われているようにしか見えない
もちろんミッシェルは教団に戻る前に殺気を込めた目で神田を忘れずに睨みつけていった
「・・・か」
神田はならファーストネームで呼ばれても悪い気はしないと思ったらしい。同時に寒気も覚えたが
<あとがき>
神田夢というなの教団生活一日目の連載。
始めシリアス、あとボロボロな話でした。(泣
ここから先はしょーもない小話(ともいえない短さ)です
黒リナリーご降臨!!
が食堂に行ったその後
「神田」
「リナリーか。何だ?」
「に手ぇ出したら地球の中心まで叩き込んでやるから覚悟しといて」
「(リナリィィィイイィィィ!!??)」
「ていうか、何で朝一番にとはなしてんだよ」
「いや、あれはあいつから・・・!!」
「いっぺん死んでこいや」
そのあと神田は一か月ほど寝込んだという
「最近、ユウ見ませんね」
「知らない方が幸せだぞ」
「?」