「いやぁぁああぁぁああ!!」
こっちに来ないでぇぇぇええぇえ!!
第1夜 再会
リナリーとお茶を飲んでいた時、ことは起こった
「、今度買い物行きましょう!」
「いいですよ!コムイがお休みをくれるって言ってたので、今度の水曜日あたりはどうですか?」
「じゃ、私も兄さんに任務は入れないように言っておくから!」
「私もついていっていいか?」
「ええ!」
癒されます。最近、任務続きで休みがなかったので。それに、
リナリーがまともなんです!!
嬉しいです、本当に!!最近のリナリーは、ラビが私に抱きついただけで、イノセンスを発動させようとするんです
1度、頬にキスをされたら、一瞬にして食堂は惨状に・・・
叶うならば、この平穏がずっと続くといガッシャァァアアァアン!!
「何?・・・きゃぁ!!」
「うわっ!!」
「リナリー、ミッシェル!?」
ああ、何と言うことでしょう。目の前に、コムリンがいるなんて!?
「エクソシスト、リナリー・リー、ミッシェル・クラウン、確保しました」
あっという間に、コムリンの中に入れられてしまうリナリーとミッシェル
いつになく手際がいいので、驚く
「・、発見しました」
そう言われた途端、は走り出した
コムリンは、教団を破壊しながら追ってくる
「いやぁぁああぁぁああ!!」
ガシッ!
「く、苦しい・・・。」
「、おはようございますv」
寝起きで霞むの目の前には、男がいた
朝から、ハートを飛ばすとは、私には到底できない芸当です
現在、は横向きに寝ているので、目の前にいるということは、抱きつかれているということだ
「へ・・・、」
「風邪でも引きました?」
「変態っ!!」
バシンッ!!
朝から教団には、乾いた音が響き渡った
「ごめんなさいごめんなさい本当にすみませんでした!!」
「いいですよ、!そんなに謝らないで下さい!」
なんと頬を叩いてしまった男は、私の弟弟子にあたるアレン・ウォーカーでした
あの崖を苦労して登ってきて、入団して、疲れてるのに私に会いに来てくれたのに、叩いちゃうなんて!!
私はおもむろに、白椿を取り出した
「私の命で償います!!」
「 !?早まらないで!!ほんとに、気にしてないから!!」
アレン・・・、優しいんですね!
白椿を床に置くと、アルページュと遊んでいるティムキャンピーを見た
なんだか懐かしくなって、尻尾を振った
「そう言えばアレン。クロスは元気でしたか?」
「あの人が風邪でも引くよりも、化学班の掃除の方が簡単ですよ」
クロスも風邪は引きますよ。ガブリエルで治したことも、看病したこともあるんですから
風邪をあまり引かないのは、そうですけど
というか、この態勢はなんですか?
「アレン、何で私の上に乗ってるんですか」
「そんなの決まってるでしょ?」
「重いんで降りて下さい」
2年間会わないうちに、随分重くなった気が・・・、じゃなくて、なんかアレンが良からぬことを考えているように見えるのは気のせいですよね!!
冷や汗を流していると、突然、ドアが開いた
「、食堂に行きま・・・」
リナリーの目に飛び込んできたのは、まだ着替えていないを押し倒しているアレン
リナリーは状況を瞬時に理解した!
「アレンくん?何してるの?」
顔は爽やかに笑ってるのに、ドスのきいた声を出すリナリーに、私とアレンは何も言えません
リナリーは部屋にあったかなり分厚い本を持つと、アレンに向かってブン投げた
アレンの頭に角が直撃!!
「アレーン!!」
「さ、。行きましょv」
「待って待って!!アレンが、本当に死んじゃいますよ!?血が出てるじゃないですか!!」
「大丈夫よ。を襲うようなゴミは、いない方がましだもの」
「リナリー!?」
ごめんなさい、アレン。暴走したリナリーは、レベル2でも止められないんです。一発で破壊したあと、残骸を燃やして、高笑いしてましたよ
リナリーがアレンの襟首を掴んで部屋から放り出したあと、私は団服に着替えました
「おはようございます!探索部隊の皆さん!」
「あ、ちゃん、リナリー!おはよう!」
「おはよう!」
お辞儀をしながら、挨拶をすると、探索部隊の人も挨拶を返してくれた
はじめは、エクソシストだからと、畏怖を込めた目でしか見てこなくて苦労した。けれど、2年も仲良くしようと努力するうちに、雑談を交じわせたりするようになった
「!」
「あ、ミッシェル!お帰りなさい!」
いきなり飛びついてきたミッシェルに多少驚くき、よろめくが、なんとか踏みとどまり、抱き締める
入団したばかりの時は、合同任務が多かったのだが、だんだんミッシェルの単独任務が多くなっていったので、会うことが少なくなっていった
隣にいたリナリーが、ミッシェルとを見て微笑む
「ミッシェルは本当にが好きね」
「まあな。それに、コイツは目を離すと大変なことになるからな」
「それって、私が子供ってことですか!?」
誰かがついてないと、男どもが寄ってくるんだよ、とリナリーの思考回路はどうやら似ているようだ
クロスの指輪も効果はないらしい
カウンターまで、二人と一匹で行くと、いつもどおりジェリーが迎えてくれた
「あらぁ、ちゃんにリナリー、それにミッシェルも!そのメンバーは久しぶりねぇ!」
「ああ。コムイの野郎が単独任務なんか入れるから」(ボソッ
「ミッシェル、全部聞こえてますよ」
「お前にだけな」
ミッシェルも毒の含んだ言葉に、私の耳は反応したが、リナリーとジェリーには聞こえていなかった
この毒舌はどうにかならないのだろうか
「じゃ、注文いいですか?」
「もちろんよ!可愛いのためなら、腕によりをかけて作っちゃうわv」
「ジェリー、サングラスじゃなくてメガネをかけた方がいいんじゃないですか?リナリーの方が可愛いですよ!」
「そんなことないわ!」
「食べにくるたびこのやり取りやってる気がするのは、気のせいか?」
「それじゃ、私は、お粥とゴマ団子」
「私は・・・」
が注文のために、間を空けると奥にいる料理人も耳をそば立てた
「ご飯とお味噌汁と肉じゃがとカルボナーラとポテトサラダとビーフシチューとパンとビシソワーズとグラタンと海老チリと餃子とビーフン。
デザートに、ミルクレープとミルフィーユを1ホール。イチゴタルトを2ホール。
それに、桜餅とあんみつとフルーツポンチとタピオカとシュークリーとパンナコッタ。全部量多めで」
「相変わらずよく食べるわねぇ。どうやったら、その体形のままでいられるか知りたいわv」
曖昧に笑うと、後ろがつまるのでその場から離れる
辺りを見回すと、神田を発見した
『ユウ、おはようございます!』
『ああ』
人が挨拶してるのにその態度はなんですか!
ムッとしたは神田の頬をつまみ上げた
『いってぇ!何しやがる!』
『日本語で話しているんですから、挨拶くらい分かりますよね?』
『・・・おはよう』
少しすねたようなの顔を見て、神田の顔は赤くなった
言わずとしれず、は教団内で最も人気がある
だが、正攻法で近づこうとすると、リナリーとミッシェルの地獄さながらの制裁を下されることになるので、にケガを治してもらうためにわざとケガをするとか、仕事を溜めて手伝ってもらうというような方法を使って、さりげなく近づこうとする
神田もに惚れこんでいる
だから、次の言葉を聞いて顔をしかめたのも無理はない
『昨日入団したアレン・ウォーカーって私の弟弟子なんです』
『あのモヤシがか?』
『モヤシって・・・。確かに、細いし、髪が白いからモヤシっぽく見えなくもないですけど・・・』
私は苦笑しつつも、否定はしなかった。日頃からモヤシって思うときがあったんで・・・
ふと、神田の機嫌が悪いことに気がついた
『どうかしましか?』
『別に。なんでもねぇよ』
イライラしている神田が気になるものの、後ろの探索部隊の会話が耳に入った
どうやら任務中にアクマに殺されてしまったらしい
寄生型のイノセンスでもない限り、アクマのウイルスにあたれば確実に死んでしまう。神田は別だが
は団服の裾を握り締めた
また守れなかった
一人じゃどうにもならないことくらい分かっている
すると、アルページュが肩に乗ってきた
慰めるように、尻尾で頬を撫でてくる
あれ?そういえばリナリーとミッシェルはどこへ「何だとコラァ!!」
「もういっぺん言ってみやがれ、ああっ!!?」
「おい、やめろバズ!」
ふ、不意打ちっ・・・!!
今なら、鼓膜が破れたって言われても私は驚きませんよ!!
真後ろから聞こえてきたので、自分が怒鳴られたのかと恐る恐る後ろを見ると、怒鳴られているのは神田だった
「メシ食ってる時に、後ろでメソメソ死んだ奴らの追悼されちゃ、味がマズくなんだよ」
「テメェ・・・、それが殉職した同志に言うセリフか!!
俺達探索部隊は、お前らエクソシストの下で命がけでサポートしてやってるのに・・・、
それを・・・、それを・・・っ!!」
バズが拳を振り上げ、神田に向けてはなった
「メシがマズくなるだとー!!」
神田は振り下ろされた拳を難なくかわしたあと、バズの首を掴んだ
「ユウっ!?」
首を絞められたバズは、うめき声を上げる
「『サポートしてやってる』だ?」
「違げーだろ。サポートしかできねぇんだろ
お前たちは、イノセンスに選ばれなかったハズレ者だ」
話すたびに、神田の手の力は強くなっていく
「ユウ!!やめて、死んじゃいます!!」
の静止の声も、神田の耳には届かず神田は話し続ける
「死ぬのがイヤなら出て行けよ。お前ひとり分の命くらい、いくらでも代わりはいる」
そんなことない
の尻尾が、ビクリと反応する
アレンが神田の腕を掴んで、話しているが聞こえない
「・・・そんなこと、ないっ!!」
突然の大声に、アレンと神田だけではなく食堂にいた全員が何事かと振り向く
は驚いている神田の前に立つと、
パァン
顔をはたいた
教団の者には一切手を上げたことのないの行動に、その場にいたものは驚愕した
「命の代わりなんてないんです!死んでもいい人なんて一人もいないんです!エクソシストも探索部隊の方々もみんな同じなんですよ!?
私たちはイノセンスを持ってるだけ!それだけで、同じ人間なんです!」
それだけ言うとは、食堂から出て行った
それに続いて、異変に気づいたリナリーとミッシェルが追いかける
「を泣かせるなんていい度胸じゃないですか」
「・・・チッ」
「、大丈夫か?」
テラスにいたを見つけてリーバーが駆け寄ってきた
急いでいるところを見ると、任務らしい
「リーバー班長、任務ですか?」
「ああ、そうだが、大丈夫か?さっき泣いてただろ?」
「そんなことないですよ!」
笑顔を向けるものの、微かに後悔の念が浮かんでいた
恐らく神田を叩いてしまったことを悔いているのだろう
「あんまり自分で背負い込むなよ。オレでよかったら相談に乗るから」
「ありがとうございます」
「「!!」」
「あ、リナリーとミッシェルが呼んでるので行きますね!」
リーバーに微笑むとリナリーとミッシェルのところに向かった
残されたリーバーは、顔が赤くなっていたらしい
「ちゃんvv」
「ひゃぁ!?」
任務内容を聞くために、リナリーとミッシェルに連れられて部屋に入るが、開けた途端にコムイが襲いかかってきた
突然のことに対処できずに、目をつぶる
バキィ
あれ?ちょっと待って下さい。今、明らかにコムイから音がしませんでしたか?
目を開けると、なんとコムイがバンザイの姿勢のまま壁にめり込んでいた
そして、黒いオーラを放ちながら笑っているアレンとリナリー
しかも、イノセンスを発動させている
「兄さん、いい加減学習して?」
「に手を出さないで下さい。殺しますよ」
こ、怖い。というか、アレンの最後の言葉に疑問符がなかったですよ!?
「だ、大丈夫ですか・・・?」
「うん、一応・・・」
「、ほっとけ」
ミッシェル!?貴方もですか!!
腹黒属性がもう一人増えたところで、任務の説明が始まった
「今回は三人で行ってもらうよ」
コムイの言葉を聞くと、神田とアレンは露骨に嫌な顔をした
そして、は気まずさに神田のことをちらっと見ると顔をそむけた
神田はショックで硬直する
「あの、リナリーかミッシェルじゃダメなんですか?」
「そうよ、兄さん!こんな野郎どもにを任せられないわ!」
ミッシェルも同意するように頷く
「僕だって、可愛いちゃんをこんなところに入れたくないんだよ?けど、リナリーもミッシェルも他に任務があるんだよねぇ」
リナリーもミッシェルも意見したそうな表情だったが、任務があると聞いて口をつぐんだ
私も気まずいんですよね・・・。ユウに謝るべきなんでしょうけど、言い出しにくいですね・・・
「南イタリアで発見されたイノセンスが、アクマに奪われるかもしれない。早急に敵を破壊し、イノセンスを保護してくれ」
「チッ、コムイ。任務が終わったら覚えておけよ」
「ミッシェル、私も加勢するわ」
取り敢えず、ミッシェルとリナリーが帰ってくる前に、コムイをどうにかしないと
<あとがき>
すっごいダラダラしてますね・・・。ギャグも少ないですし
次はもっと頑張ります!