くそっ、恭弥の奴め・・・・
標的０９ 実習
あの僕様風紀委員長が・・・。どうやって家に入ったんだよ！！風紀委員長が風紀乱してどうすんだよ！！ていうか、白兎があいつを撲滅しないか心配だよ！！
えっ？風紀委員長サマは最強だって？いや、白兎なら確実に殺れる。ついでに、そいつが生きていたことも抹消できる
ふらふらと自分の席に着いた。ここに来るまで、何故かいつもより大変だった。何故か校門で待ち伏せする者、登校中ついてくる者、教室で待っていた者がたくさんいたのだ（ほぼ女子
なんだ、そんなにハーフがめずらしいか！！（違）あ、けど、獄寺もハーフだったよな。獄寺の方がかっこいいだろ！！
実は学ランが異常に似合っていたのと、風紀委員に入ったのがかっこいい！と思う女子が急激に増えたのだ
「よぉ、！元気ねぇな、どうした？」
「学校では、って呼べ。何故か家のクローゼットに学ランが入っていてな、それで白兎が壊れて大変だったんだよ・・・」
「知らない間に家に！？」
「風紀委員が風紀乱してどうすんですかね」
それは私も思ってたとこだよ
それにしてもさっきから女子の視線が痛い。そりゃそうだよなー。獄寺も山本もこのクラスでかなりの人気だし。私としてはツナも可愛いのになんで人気がないのか分からん
「そういえば今日、家庭科の実習だよね」
「実習？そういえば昨日、言ってたような言ってなかったような・・・」
「ははっ、昨日もは寝てたからな！」
「見てたのか！？」
「隣なんだから仕方ねーだろ」
獄寺とツナが何やら固まっている。どうしたのかと聞こうとするとちょうどチャイムがなった
「と、言うわけでには調理実習の臨時教師をやってもらう」
あたりがざわつきだした。もちろんほとんどが女子だ。が、話題の中心のはというと・・・、
「・・・スピー」
寝ていた。本当にこの人はどうなっているんだ（ｂｙ.管理人）（けど、可愛いから許す
「君！よろしくね！！」
「・・・、へっ！？」
突然前の席の女の子に声をかけられて目を覚ました
状況把握ができていないらしく、きょろきょろとあたりを見回す
「君、聞いてなかったの？家庭科の先生が休んじゃったから、代わりに君がやることになったんだよ？」
「へぇ・・・、って、え？」
ガタリとイスから立ち上がると、その反動でイスが倒れた
「ちょっと待って下さい！！代わりの教師ならいるでしょう！！」
「、調理師の資格を持ってるらしいじゃないか」
あのヤロー、変なところだけ律儀に書いたな。そんな備考より、性別とかもっと大事なところを書いてください！！
このままほっておくと教師が他のことも話しそうなので、仕方なく立ち上がった
教えるのってこんなに大変だったのか・・・！！
あっちからもこっちからも、教えてくれの声。一番ひどかったのは泡だて器の持ち方を教えようとして、手を掴むと気絶する人。何なんだ・・・
「って言っても、結局できたからいいんだが・・・」
がんばった私。そしてがんばれ私。学校生活はそんなに甘くはないってことだ
「今日は、家庭科実習で作ったケーキを男子にくれてやるー！！」
「おー！！！」
燃えてるな男子。私だったら、自分で食べるよ。自給自足だよ（違
私はその群れから抜け出して、自分の席に着いた。もちろん、自分で作ったケーキを持っている。教える過程で自然とできてしまったのだ
ま、甘いものは好きだから別にいいけどな
フォークを突き刺し、口に運ぶ。我ながら上出来だ。さすが私！！
一人で黙々と食べていると、獄寺が山本の席に座った
ちなみに、山本は・・・、見えねぇ
「獄寺、どうかしたか？さっき、ケーキ食べてくれーって言われてただろ？」
「うぜーから逃げてきたんだよ」
「そうか」
そんな獄寺を横目に食べ続ける。ふと、獄寺が自分の顔を見ていることに気づいた
顔に何かついてるのか？いや、この状況だと・・・、
二つあったケーキもあと、一つと一口になっていた。私はおもむろにその一口をフォークで刺すと、
獄寺の口に入れた
「なっ！？」
「うまいだろ？自分でもこればっかりはかなりの腕だと思う」
「おまっ・・・！（これって間接キスじゃねぇのか！！？？」
ちょっとしたカップルっぽいの行動に獄寺の顔は真っ赤だ
え？これもしかしてまずいのか？まずかったのか？（違うから）
だが、はそうは取らず自分の舌がおかしいのかとショックを受けた
すると、山本とツナが来た
「獄寺君何やってるの？」（黒笑
「獄寺、抜け駆けなんてすんなよ！うまそーだな！食ってもいいか？」（黒笑
獄寺玉砕
ちっ、私のケーキを・・・。とか、一瞬思ってしまったが二人ともいい笑顔なのに、何故か恐怖を覚えたので、ＯＫの返事をだそうとした
『ねぇ、これつながってるの？『はいぃぃいいぃぃ！！』・・・、１年Ａ組の。５分以内に応接室まで来るように。遅れた場合は、クラスの奴らを 咬み殺す 』
脅しだよな。これって脅しだよな。１４年生きてきて、初めて母上以外にここまで理不尽な要請を叩きつけられました
急に静かになった教室を見回すと、『早く行って下さい！！』という、切実な願いが聞こえそうになったので雲雀への殺恨みを募らせながら、教室を出た
廊下を猛ダッシュで駆け抜け、階段を一番上から飛び降りる。途中でどこかの担任が横切った気がしたがどうせ、銀色の霞くらいにしか見えていなかっただろう
目的の部屋が見えてきた。ドアの上に書いてあるのは、『応接室』の三文字
文字通り、キキッと音を立てて立ち止まるとドアを開けながら叫んだ
バァン！
「おいコラ、テメェ！！あんな理不尽な要求叩きつけんじゃね、ぇぇええぇぇえぇ！？」
ドゴォ
「はい、すいませんでした。ごめんなさい。もうしませんから」
ドアを開けた途端、土下座した。顔のすぐ横を通ったのはトンファーの一撃。ついでに首にもトンファーを当てられた
「入った途端にその態度は何？」
「いや、実は『雲雀狩りじゃぁぁあぁぁぁあぁあ！』か『闇打ちじゃぁぁあぁぁぁああ！！』にしようかと迷ってたとこ・・・、やだなぁ、ちょっとしたイタリアンジョークですよ！」
冗談を本気にするな！トンファーに力が入ったのを感じると、すぐさま謝った
「ところで、何の用だ？」
「別に。退屈だったから」
退屈くらいで呼ぶなよ！こっちはまだ授業中だったんだぞ！！
という、心の声はもちろん届かず、雲雀は書類の整理をしていた
「ああ、それとその書類片付けといてね」
「なんで私が」
「風紀委員でしょ？」
ああそうですか、もう何も言いませんよ。あえてね。あえて
テーブルにのっている書類は３０ｃｍくらいに積み上げてあった
「（少なっ！）」
普通、多いだろって？ふふふ、私にはこれは少ないくらいだよ。増やされても嫌だけどな！
まず、一番初めの書類に手をつける
『３学年成績明細書』
え？これって普通は校長室の金庫の中にあるようなもんじゃないのか？
ちらっと雲雀を見ると無言で書類の整理をしていた。その書類は
『ブラックリスト』
これって、絶対に咬み殺し決定者だよなぁ？哀れだな
静かに手を合わせると、同じく何も言わずにペンを手に取った
カリカリカリ・・・
しばらくペンが走る音だけが響いた
きっ気まずいっ・・・
驚いたことに沈黙を破ったのは雲雀だった
「そのケーキは何？」
「は？ケーキ？」
テーブルの隅に追いやられたケーキ。それは紛れもなく家庭科実習で作ったものだった
ああ、無意識に持ってきちゃったのか。つーか、あれだけ走ってよく落ちなかったな！
「これは、今日の調理実習で作ったやつだ。どうしてか、家庭科の教師の代わりに抜擢されたんだよ」
「ふぅん」
雲雀がイスから立ち上がり近寄ってきた
「が作ったの？」
「私以外に誰がいるんだ」
また、私は書類に目を戻した。ああ、また重要な書類だよ・・・。この人の立場って学校経営者？
すると、突然書類に影がさした
顔を上げると、雲雀がケーキの皿を持っていた
「あ！私のケーキを！」
「へぇ、なかなかおいしいじゃないか」
く、食われた・・・。あのフォークで獄寺がケーキを食べたことは黙っておこう
ケーキは小さかったため、雲雀はあっという間になくなってしまった
あれ？そういえば雲雀って普段、何食べてるんだ？
「なぁ、恭弥。お前普段何食べてるんだ？」
「！（名前で呼ばれた！？）」
雲雀の顔は真っ赤だった。どうやら名前で呼ばれたのが、かなり嬉しかったらしい
「お〜い。恭弥。大丈夫か？顔、赤くないか？」
「・・・気のせいだよ。僕が何を食べてるかって？」
「ああ」
「普段は弁当だね」
「自分で作ってんのか！？」
思わず、エプロンを着た雲雀を想像する。おぇ、気持ち悪くなってきた・・・（酷
「そんなわけないでしょ。買ったやつだよ」
「は？」
あれ？、血管浮き出てない？僕、寒気を覚えたんだけど
勢いよく立ちあがったに雲雀は少し驚いたようだ
「ちょっと待て！！毎日、コンビニ弁当！？体に悪いだろう！！」
君は僕の母親か何か？と雲雀は問いたくなったが、やめた
そんなに憤慨するなら、に作ってもらえばいいじゃないか。ちょうどいいじゃないか。どっちにしろ頼むはずだったし（希望という名の強制
「じゃ、が作っ「ああもう！！今度私が作ってやる！！」・・・、え？」
ビシィと雲雀に指をつきつけ、宣言した
あれ？これって僕、すごいラッキーじゃない？
と、雲雀は思った。
「重箱に詰めて持ってきてやるからな！！」
・・・多すぎない？
＜あとがき＞
腹黒山本発動。
なんかはじめは山本夢みたいだな。そのあと獄寺夢。そして、ツナの出番ほとんどなし
アンケートで最後まで逆ハーの希望多かったですね！雲雀と同点です！
けど、このままだとアンケート取った意味もなく、誰かに寄っちゃいそうで怖いです
次回は、体育祭です！ヒロイン大活躍！！そして、もう一人オリキャラ出演・・・するかもしれません！（ぇ