先生〜、質問です!

 

私はなんでこんな恰好を?

 

 

 

 

 

 

標的11 悪夢再来

 

 

 

 

 

 

まぶしい青空。響く歓声。私の周りの温度の高さ。(秋ですよ)そして、下がり続ける私のテンション(またか

「なぁ〜んで、こんなことになっちゃったんだろうなぁ〜」

ぼそっと呟くが、周りの声にかき消された

今現在、私は○執事の○バスチャンの格好をして、応援の団長をやっている。なんでこんな恰好なのか、場違いすぎるだろ!

こうなってしまったのには、こういうわけがある

 

 

 

〜回想〜

 

 

 

私はいつも通り、恭弥に言われたとおり学ランを着て、約束通り恭弥と自分それに白兎の分まで入っている弁当を片手に、教室に向かっていた

「花!こっちにいるよ!」

「あ!君!」

「ああ、おはよう、花、京子」

ジャッポーネに来た日に、不良から助けてやった三人組のうちの二人。笹川京子と黒川花がこちらに向かって駆けてきた

二人とも手には、何か抱えている

君、どこに行ってたの?早くしないと!」

「いや、花。早くって言ってもそれほど遅い時間じゃ・・・」

「はい!これ、君の衣装!」

周りに花でも飛びそうなくらい可愛い笑顔を向けて、笑ってきた京子に紙袋を押し付けられる

衣裳ってなんだ?私は衣裳が必要なものには出ないはずだが・・・。部活対抗リレーは、部活に入ってないから断ったし

押し付けられた紙袋を開くと、黒い服が出てきた

「・・・燕尾服?私に結婚する予定はまだないぞ?」

そもそも、ウエディングドレスを着たい(スカートは嫌いだがな

君たら、冗談言って!応援団長なんでしょ?」

そうそう、応援団長・・・、応援団長?

「だだだだだ誰が、応援団長だと?」

「「君」」

「私は、立候補した覚えはないぞ!?」

「え、でもお兄ちゃんが君だって・・・」

あんの、熱血馬鹿!勝手に決められても困るわ!そもそも、なんで燕尾服!?

花からも受け取った小さめ紙袋を開けると、出てきたのはどこかで見たような紋章の描かれた懐中時計

「・・・黒○事?」

「もしかして、お兄ちゃんがまた勝手に決めちゃったの?」

しゅんとした顔をして言う京子に思わず焦る私。泣かないで!泣いても私気のきいたこと言えないから、場が白けること間違いなしだ!

「いや、別に気にするな」

「本当!?ありがとう!!」

「それと聞きたいんだが、何故セ○スチャン?」

「それは、私が選んだんです!君に似合うかなと思って」

顔を真っ赤に染めながら花は言っていた。あとから京子に聞いた話によると、各組の団長は仮装をするのだとかなんだとか

何にしても、

何故、黒執○?(しつこい)

 

 

 

〜回想終了〜

 

 

 

「さすがに、秋とはいえ黒は暑い・・・」

手であおいでみるものの、ほとんど効果はない。だが、競技中で周りの者がいなくなったので、気温が少し下がった気がする

イスに座りながら、A組の方を見るとよく見知った黒髪の背の高い少年が駆けてくるのが見えた

その少年に向かって手を振る

、お前応援団長になったって本当だったんだな!」

「残念ながら、本当の話。勝手に決まってて、断りきれなかった」

は何気に律儀だからな〜」

その律儀さが裏目に出ました。はははっと爽やかに笑う山本がとてつもなくうらやましい。絶対武が団長やったほうが士気が上がるだろう

横に置いてあったプログラムを広げると、クラス対抗リレーの文字が

「ああ、武は次のリレーに出るのか。陸上部のホープも出るらしいが、ほどほどに頑張れよ」

「勝てよ、とか言わないのか?」

「無駄にプレッシャーかけても、負けるだけだろ?ま、私は武のこと信じてるからな!」

「そっちのほうがプレッシャーかかるって〜」

武にプレッシャーがかかったら世界滅亡の危機だろ!

ほら、さっさと行け、と言いつつイスから立ち上がり、山本の手を取った

花から習ったこの服の応援方法。何故だか、これをやると男女問わず皆勝つから不思議だ

片ひざをつくと、山本の手に唇を落とした

「応援していますよ、御主人様」

そう言うと、自分の中では一番の笑顔を向けた。その時、山本の顔は真っ赤だった

「武!風邪引いてんなら、体育祭でるのやめろよ!風邪は万病のもとって言うだろ!?」

「いや、そうじゃな」

ドッスゥ!

・・・。いや〜、最近幻覚が多くて参っちゃうよ。目の前にトンファーが刺さってる幻覚なんて

応接室の窓を見ると、そこにはもう片方のトンファーを槍投げよろしく構えている雲雀の姿が

地面に刺さっているトンファーは、さっきまで山本がいた場所に、寸分たがわず突き刺さっていた。しかも、かなり深い

「うわ!逃げろ!」

山本の腕を掴んで、逃げようとしたが何かを感じて止める

なんか、黒いオーラが出てる気がするけど気のせいだよね!ていうか、気のせいであって!

「わりぃ、。ちょっと用事が出来たわ。」

「ちょっと待てぇぇええぇえ!そう言いながら、バットを持つな!」

「大丈夫だって!ちょっと、ゴミを撲滅しに行くだけだからな!」

「ゴミ言うな!今、全世界の雲雀ファンを敵に回したぞ!」

このあと、半泣きになりながら山本を止め、なんとかリレーに出すことに成功しました

 

 

 

山本とツナ、獄寺の出た競技を見たあと、ちょうどお昼の時間になったので応接室に向かう

バンッ!

「恭弥、約束通り弁当持ってきた」

「いい加減、足でドア開けるのやめてくれない?ドアに足跡がついてるんだけど」

「マジ?」

ドアを見てみると、そこにはくっきりとついた私の足跡。ワォ、私すごいな。一ヵ所だけはっきりついてるなんてね!

ま、どうでもいいけどな!

気にしないことに決めて、恭弥に歩み寄り、腕を掴む。恭弥はムッとした顔で私を見た

「何?」

「何って、弁当食べるんだろう?外行くぞ」

「僕がなんで群れのいるところに行かなきゃならないの。持ってきてよ」

「無理。白兎が外で待ってる」

「僕はソイツ以下なのかい?」

「当たり前だ」

の即答に1000のダメージ!!

雲雀はショックのあまりうなだれている!!

「それとも、食べないのか?」

少しさびしげに言う、

そんなに思わずドキリとしてしまった雲雀の返事は決まっていた

「・・・分かった。行くよ」

「本当か!」

雲雀の返事を聞くなり、嬉しそうに笑った。よく、これだけ表情が変わるとつくづく思う

「あ、そう言えば

「何だ?」

「それ似会ってるよ」

指差されたのは、花と京子に渡された衣装

「ありがとな!」

そう言うと、私は雲雀の腕をひっぱり窓に足をかけた

「ねぇ、もしかして窓から出ようとしてる?」

「見て分からないのか?」

「ここ、何階だと思って」

雲雀の言葉を待つでもなく、私は飛び降りた

 

 

 

「お〜い、ツナ〜、武〜、獄寺〜、で白兎ぉぉおおぉぉおvv」

様!」

抱きしめあう二人を見て、周りは硬直するしかない。普段のなら、想像もつかないような変貌ぶりだ

「会いたくて仕方なかったよ!」

「私もです!」

お前ら、一緒に住んでるんだろ!というつっこみが、全員の心に飛来したのは言うまでもない

ラブラブ新婚さんのような話をしていると、なんとも癒し系な声が聞こえてきた

「あなたがちゃん?」

「へ?ああ、はい。そうです」

「やっぱり!家でよくツッくんが話してくれるから、どんな子かな〜って思ってたの!」

家でって・・・、もしかしてツナのお母さん!?

ってか、家で本名話しちゃってるよ!ま、どうでもいいか。(いいのか)どうせ、変装してる気なかったからな

私は次期ボンゴレ十代目の母親に挨拶しておくことにした

「こんにちわ。私はツナのクラスメイトで部下・・・、じゃなかった友達のことです」

部下って言おうとしたら、ツナが死ぬ気で首を振っているのが見えたので、仕方なく言い直した

「まあ!ツッくんが言ってた通り、可愛い子ね!」

「な!母さん!!」

「お世辞でも嬉しいです」

私が可愛いだって?本当に、ツナが言ってたなら眼科と脳外科に行くことをお勧めします

「そういえば、白兎がお世話になったようで、ありがとうございます」

「白兎ちゃんは、よく家事手伝いをしてくれたから私の方がお礼を言いたいわ!」

ああ、なんかすごい癒される!私の母上も、こうだったらよかったのに!!

日本に来て、初めての白兎以外の癒しを噛みしめた(哀)

「ねぇ、さっきから僕が無視されてるように思えるんだけど」

「気のせいだと祈っと・・・け」

「あら、久しぶりね。」

ど、毒蠍ビアンキ来たぁぁああぁぁあ!!いや、別に嫌いってわけじゃないんだが、昔、男って間違えられて、作った料理を食べさせようとしてきたことが・・・。

はい、白状します。かなり苦手です

ちゃん、ビアンキ知ってるの?」

「ああ、その昔それはそれはお世話になって・・・。」

の目がもう、7年後くらいの方向に逝ってしまっていたので、それ以上ツナは触れなかった

私以上に、獄寺の気持ちが分かる人はいないだろうよ

いったい、何があったの〜!?by.ツナ

そうだよ、こんだけ幸せなことが続くはずがないって分かってたよ。続いたためしがないから!

けど、ここまでにして〜vv」気のせいだ。気のせい。私にも焼きが回ったに違いない

まさか、オランダに居るはずのアイツの声がするなんて

「あのの名前を大声で叫んでるの誰?咬み殺していい?」

「聞こえない!なんにも、聞こえないぞ!聞こえないんだ!」

「君、大丈夫?」

大丈夫じゃないです。このままいったら、私はストレスで死にます

「あの人、ちゃんの知り合い?」

「ほんとに、もうほっといてくれボス」

「あの人、ちゃんのトラウマ?」

そうですとも・・・、って認めちゃったぁあぁああぁあ!!いないって、思ってたのに!!

認めちゃっ「俺の〜!!!」

「うぜぇんだよぉぉぉおおぉお!!お前のせいで、私の癒しは台無しだ!!」

寸分たがわず、私の拳がクリーンヒットした兄上は軽く吹っ飛んだ。

「ぐふっ!お前の愛情表現は相変わらず激しいな・・・」

「どんな脳内変換が行われたんだよ!?もう帰ってくれ!!」

「相変わらずは照れ屋だなvv」

殴られたのにもかかわらず、めげずに抱きついてくる兄に私の堪忍袋の緒が切れた

「白兎、殺れ」

「了解、椿」

ちなみに、椿とは白兎の相棒の狼で、先日まで単独任務でいなかったのが帰ってきたのだ

主人には絶対服従で、かなり強い

しかも、の兄が嫌いだ

「冗談きついって。俺には椿が唸ってるように見えるんだけど・・・」

の兄も苦手

「ガウッ!!」

「ぎゃぁああぁあぁあ!!」

よし、排除抹殺完了!椿に咬まれまいと抵抗している兄上を満足げに見つめる

椿も一応手加減してるから、多分死なないだろう

「ねぇ、。あいつ誰?」

「アイツは私の「フィアンセだ!」・・・は!?」

驚いた。椿に襲われて生きているとは。あ、違うな。白兎が椿を止めてるから、殺しかけたのを止めたんだな

いやいやいや、それよりも兄上の問題発言をどうにかしなければ

昼飯の時間なのに、いきなり出てきて意味不明なこと言われたら、誰だって怒るよな!(違)

ツナから怪しい雰囲気が漂ってくるのは気のせいだ

「その人、ちゃんの婚約者なの?」

「(笑ってるのに、笑ってるのに!!)ちちちち違う!」

「じゃあ、何?」

「(恭弥ぁ!?トンファー出すな!!)」

「だから、フィアンセだって言ってるだろ?」

「違ぇぇぇえええぇえ!!」

後ろから抱きしめられ、目の前にはすごくいい顔をしたツナとトンファーをちらつかせる雲雀

やべぇ、めちゃくちゃ逃げたい

兄上は、絶対笑ってる。この人は絶体絶命になるまでポジティブに考えるから

山本思考だから

あ、それじゃあ山本が可哀そうだ

「じゃぁ、婚約解消だね」

「うお!?」

突然、雲雀に引き寄せられ色気もへったくれもない声を出した

その間も、ツナの視線が痛いです!

「華菜は僕のものだから」

違ーよ。私は白兎のモンだよ(それはそれで問題だ

「ヒバリさん、を離して下さい」

「嫌だよ」

離して下さい!お願いだから!ツナのキャラが壊れる前に!!ってか、腹黒ってとこで壊れてるか!!

だが、兄上の脳も壊れたらしい

!?お兄ちゃんがいるのに、他に男がいるってどういうことだ!?」

「私が男を友達くらいにしか見ないの、お前が一番知ってるだろ!?」

「そうか、脅迫されてるんだな!?なら、お兄ちゃんが自由に」

「話聞けぇぇええぇぇええ!!」

あまりのうざさに飛びひざ蹴りを腹に叩き込みましたvv

痙攣してるが、ま、死んでも支障ないしな!むしろ、この世のためだ!(酷)

「・・・お兄ちゃん?」

あ、そういやこの人、自分の嘘を暴露してたよ。どんだけ馬鹿なんだよ。ここまで来ると、むしろ尊敬します

「そうだ。クロム、私の実の兄だ」

「え?」

ツナと雲雀は、足もとに転がっていた男を見た

ウルフカットの青みがかった黒の短髪に、黒い瞳

は、銀の長髪に、紫の瞳

この兄弟を見た感想は一言で簡単に表わせる

「「義兄弟?」」

「実のって言ってんのが聞こえなかったのか、このヤロー」

 

 

 

<あとがき>

兄上来たぁぁああぁあ!!書いててうざかったですね!!(自分で書いたんだろ)

ちなみに、兄がオランダに居たのは、に一目惚れしたとあるマフィアのボスが告白したのを聞いて懲らしめるためです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NGシーン

「俺の〜!!」

「うぜぇんだよおおおぉお!!!お前のせいで、私の癒しは「ガッフゥ!!」・・・え?」

「何、様に手を出してんですか。朝日を拝めなくしますよ?」

「白兎ぉぉぉおおぉお!?兄上、死んじゃう!!本当に、死んじゃうから!!刀抜くな!!」

「諦めて下さい。これも、世界の安寧のためです。」

「うん、そうだね・・・って、違う!!話が進まなくなったらどうする!?一応、必要な人材のはずだ!!」

・・・、何気にひどくねぇ?」