まさか生きている間に、恭弥のボロボロになった姿を見れるなんて思わなんだ

 

記念に写真でも撮っておこう

 

 

 

 

 

標的14 キスの甘さは薬に負ける

 

 

 

 

 

「だってパイナップルごときに殺られに行くとかっ・・・!」

「変換違う。っていうか何笑ってるわけ?」

「お前は馬鹿だなぁと」

「刺すよ」

咬み殺すじゃないあたり、怒りを表現しているに違いない

手を貸そうと下に降りてきた獄寺が固まった

それもそのはず、落ちたのは一人のはずだったのに、鬼の風紀委員長がいるのだから

しかも何故か空気がピリピリしている(雲雀が一方的に

「おい、何でてめーがここにいんだよ!」

「僕がどこにいようと勝手だろ。いいから黙ってなよこの駄犬が」

「だけ・・・!?」

せめて忠犬と言ってあげて。駄犬と思ったことがないのかと言われれば嘘になるけど(ぇ

重傷で使い物にならなさそうなの一人、副作用で使い物にならないの一人、なんかやる気が無さそうなの一人のこの状況お茶会でも開きそうなノリだ(開かないけどな

これで攻撃を仕掛けてこない千種と犬にちゃんと礼を言ってください

ちなみにやる気が無さそうなのは、もちろん武器をしまっちゃったです

恭弥も骨折れてるっぽいのに、よくケンカ売るよな、とボトルからお茶を飲んで傍観している(お茶会始めちゃった!

三人の頭上を旋回していた鳥は、そのまま徐々に下降しの頭に止まった。校歌は二番に入ったようだ

着信でも校歌を聞かされてるのに、ここまで来て聞いてられるかとばかりに、彼女はでこピンをくらわせる

動じないところをみると、雲雀に相当スパルタな叩き込まれ方をしたに違いない

「仲間同士で小競り合いするのやめろよ。子供バンビーノ

ついでにストレス発散するならアイツらでやれよ恭弥」

「へえ、あの二匹くれるの?」

「だって金髪の方、Gみたいで生命力が半端ないんだよ

やだよ○イオハザードは苦手なんだよ」

「何か違う」

「てゆーかぶっちゃけ面倒」

「ぶっちゃけすぎだろ」

まあ、苛立ってる恭弥を放置するのは、地雷をわざと踏むくらい危険だから

誰もが納得してしまう言葉を言うと、はトンファーを彼に投げた

雲雀はそれを難なく受け止めると、千種と犬に向かって突っ込んでいった

 

 

 

派手にガラスの割れる音が響き、千種が外の茂みに放り出された。おそらくというか確実に気絶しているだろう

獄寺は歩くことさえも辛そうだったので、が肩を貸して雲雀の元まで歩いて行った

彼自身は胸が若干ふれていることに、気が気じゃない

雲雀に声をかけ、手伝うように言おうと思っていたのだが、そうは問屋がおろさない

雲雀はトンファーを拾い上げると、鼻血でも出しそうな獄寺に向かって投げつけた

「ガフッ!」

「隼人ぉぉおおぉお!!恭弥、おまっ、何してくれてんだ!!」

「僕のものに手を出したからね」

「手を出したって、これ私からだからな?というか何がお前のものだ」

顔面直撃の獄寺は本格的に鼻血を出していた

 

 

 

幸運なことに傷が浅かったようで、鼻血はすぐに止まった

これで傷とかできてて残ったら、恭弥を殺せる自信がある。もったいないじゃないか、こんな綺麗な顔してるのに!

獄寺はまさか鼻血の原因に、の胸も関係するとは言えず

二人がかりで獄寺を運んでいると、ふと彼が引きずりつつも進めていた歩みを止めた

「どうした?」

「ヒバリに渡すものがあんだよ」

「そこ、あからさまに嫌そうな顔しない」

この時直接渡していたら、確実に粉砕されていたに違いない

獄寺がポケットから取り出したものを見ると、それは白い紙袋だった。ひっくり返すと赤だかオレンジだか分からない色で内用薬と書いてあり、そのしたにはさらに小さい字で何か書いてある

しかしそれを消すかのように、太い黒マジックで『桜クラ病処方箋』と書いてあった

「雑っ!いやそれより桜クラ病ってダジャレか!?

お前、ここで笑いを提供しようとしなくても!そもそもそんなキャラじゃないだろ!?無理するな!!」

「んなことしてどうすんだよ!」

「ちょっと待って」

絶対に参加しないだろうと思っていた会話に雲雀が乱入

え、マジで?とでも言いたそうな顔で、冷や汗を流している。明日あたり地○が静止する日なんじゃないだろうか

「それすごい聞き覚えあるんだけど。もしかしなくてもあの変態保険医がやったわけ?」

「残念ながらそうだ」

「ちょ、僕泣いていい?」

「恭弥、泣くな。たかが桜クラ・・・プッ」

「笑わないでくれる?ネーミングセンスの無さには確かに絶望するけど」

だって服用方法のところに食後にお飲みくださいって、嫌がらせ以外の何者でもないだろ

最後の方とか字が歪んでるし。これ絶対笑ってたな

とりあえず袋を逆さにして振ってみると、チャック付きの袋に錠剤が二粒入っていた

ずしりと左肩が重くなり、不思議に思って逆側を見てみると

全力で拒否の意を示す鬼の風紀委員長がいらっしゃった

「えーっと、恭弥さん?」

「飲まないよ絶対飲まないからね脅されようが何されようが断じて絶対決して飲まないからね」

「「(どうしたー!?)」」

雲雀恭弥御年ピー才。二つ名は鬼の風紀委員長もといキングオブ理不尽(ぇ

今の彼から鬼の風紀委員長としての威厳は欠片も感じ取れない

「けど飲まないといけないんじゃないか?あのシャマルが男に処方箋を出すなんて珍しい

六道骸とのことにも関係あるんじゃ?」

袋をひらひらと目の前で振ってみせると、雲雀が心当たりがあるような気まずい顔をした

多分この病気関係で六道と何かあったに違いない

そうは検討をつけたが、飲んでもらわないことにはどうにもならない。かといって無理やり飲ませようとすれば死人が出る

牙を剥いた虎に首輪をつけようとするようなものだ。いや、やったことはあるけども

危うくトラウマの扉を開きかけた

「さっさと飲めばすむ話だろうが!なんで嫌なんだよ!」

「・・・・・・だ」

「なんて?」

「苦いのが嫌だって言ってるんだよ!」

えぇーー

そんなバカなと物凄い顔で獄寺は雲雀をにらんだが、本人はいたって真面目な話らしい

草壁が聞いたら卒倒したに違いない

意外すぎる子供な味覚が発覚した雲雀だったが、実はハンバーグ好きだったということは、ツッコミの星に生まれていないが深刻なエラーを起こすのであえて伏せておく

獄寺が愛するボスの代わりを務めてくれれば別の話だが、残念ながら彼のHPは赤色で点滅中だ

「仕方ないな」

「は?」

何をしだすのかと思えば、いつの間にか雲雀の目の前にがいた

驚いて一歩下がろうと思ったが、肩を掴まれコンクリートの壁に押し付けられる

「おい、何して、マジで何してんだよ!?」

何かというと獄寺が千種との戦闘中も頑張って粉々にしなかった薬を自分の口に放り込み、ついでにお茶の残りを口に含んでいた。ギャグにはお決まりの展開である

しかしそこで終わらせないのがノッテ流

バカじゃないのこの子、と思うがどうじにほっとした雲雀の顎を掴むと、そのまま飲み込むかと思われたそれを

「さあて行こうか!」

何事もなかったように先陣切って歩いて行くだったが、獄寺と雲雀はそれどころじゃない

雲雀恭弥、多分高校生くらい。現在風紀委員長として血みどろの青春を謳歌中

ファーストキスはレモン味ではなく苦味満載

 

 

 

<あとがき>

いやあ、この前の更新っていつのことだったっけ?

・・・・一か月以上前、だと?

そんな気分で書きました。ただ半分以上書き上がってたんで、ぶっちゃけ最後の口移しのシーン書くだけでしたけど(言っちゃった!

バレンタインでチョコを全部持って帰ったんなら、雲雀も甘党でいいじゃない!ついでに苦いのが嫌いだといいよ!そういう妄想です

委員長を苦いの嫌いにすると、とんでもないくらいキャラ崩壊になる気がするんですが私だけでしょうか?

ついでに言いますが、当サイトもっとも男前はREBORN夢主だと信じて疑っていません←