真央霊術院
そこは二千年の伝統と格式を誇る死神育成機関である
4.As for the common sense
「霊術院に入らせて下さい」
雛森がに許可を請うたのは、もう3年も前の話だ
その時、ははっきりとダメだ、と言った。ろくでなしの死神共のところへ行かせることはできないと
だが、それでも雛森は引かなかった。その日1日は彼女はの視界にすら入ることはなかった
日番谷はいつもなら、素直に従う筈の雛森に驚いた
敬愛の念を示すに全く相手にされず、泣いていた雛森に日番谷は聞いた
何故、そこまでこだわるのか
夢をあきらめるような人は、生きる価値もない。その人生に価値さえない。ちゃんの持論だよ
他にもたくさんあるって言ってたけど
それを聞いてを見た
次の日に朝飯の直後に雛森の前にが差しだしたのは、入学志願票だった
生半可な覚悟ならやめるかと思ってな
そう言って1日ぶりの笑顔を見せた
あれだけ死神を批判していただが、今は日番谷とともに霊術院の入学式に出ていた
否
出ていたはずだった
「ったく、アイツどこ行ったんだよ」
日番谷はキョロキョロと辺りを見回してみるが、本人の自由気ままな性格を表すように寝ぐせのついた銀色の髪は全く見当たらない。というか、本人の身長が身長だからかもしれないが
は期待を裏切らずに、入学式をエスケープしたのである
アイツにとって常識なんてものは、壊すものだとでも思ってるのだろう
俺の勘からすると、は空気を読まずにここに突入「お、こんなところでやってたのか!」
本当に来たな
こんだけ行動読みやすいヤツも今時珍しいだろ!?
そう心の中で突っ込みつつ声のした方を見たが、どうしたことか前方から聞こえた
何故だか舞台袖からご登場
「おぃぃいいぃ!!!おまっ、湧いて出てんだよ!?」
「おお!!こんなところにいたのかー。てっきり迷子にでもなったのかと」
「逆だ!テメェが迷子だろうが!!」
「フハハハハ!身長関係的には私が上になるのだよ!年齢もだけどさ」
退屈な学院長の話の途中に、突如現れた少女に会場は沸いた。おまけに美人ときているのだから
だが学院長はもちろんいい気はしない
「おい!君、入学式をぶち壊さないでくれるか!?どこのクラスのものだ!!」
「1組」
「特進学級の生徒がそんなでいいと思っているのか!!」
「はいはい、すみませんでした。うるせーんだよ、ハゲ」(ボソッ
いきなりケンカ売りだしたー!!??
学院長にケンカを売るとは、相当無謀なことをする。いきなり良くても停学、悪くて退学にされるかもしれないというのに
いきなり騒動を起こし始めたに、日番谷はため息をついた
誰がこの場を収めると思ってんだよ。毎回、オレなんだよ
項垂れていた顔を上げると、学院長を手を振り上げたところだった
会場に悲鳴が上がる
相当頭に来たのか、教師がいきなり手を振り上げた
暴力反対!!訴えるぞ!?
いや、まあ、止められる自身は大アリなんだけども。いきなり退学ってのもなんだしな
反動で殴り返さなきゃ別にいいか
そんなことを考えて、すぐ近くまで来た教師の手を見ていると、銀色が一閃した
ドゴォ!!
それの足はものの見事に教師の顔面を捉え、蹴った本人は地面に着地した
「さっすが私の一番弟子!見事な飛び蹴り!!」
「弟子じゃねーよ!っつか、どうすんだよ。反射的に蹴っちまった・・・」
ざわめく会場と気絶した学院長
これだけ証拠があれば確実にバレる
は面白い、とでもいうように唇を釣り上げた
「取り敢えず逃げてみっか!!」
「いや、ぜってー無理だ」
「あきらめが早いヤツは昇進しないよ〜?」
ここにきて初めて見せたのイキイキした笑顔に、日番谷も笑顔を洩らした
そののち生徒総動員で捕まったものの、朽木家の当主がお目見えしたので許されたとかどうとか
と日番谷の名はこの騒動をきっかけに、1日にして有名になった
<あとがき>
霊術院に入学させてみました。こんにちは、皆様のルーチェです(アホ
今回は短めになりましたが、許して下さい(土下座
というか、霊術院に入ってからのネタが3,4話分くらいしかないというね。どうしよう、この現状